「FULL SCREEN FRONT ROW」は、126台の携帯電話が一斉に同じコンサートを録画し、スクリーンの壁の向こうに現実の体験を遮るという、観客を目の前に突きつける。この作品は、すべてを記録したいという衝動が、真にそこに存在するという行為に取って代わってしまうことへのフラストレーションを表現している。目撃することよりも記録することが優先される時代に、この作品は問いかける。私たちは一体何を見ているのだろうか? たった1台の携帯電話に「FULL SCREEN FRONT ROW」という文字が表示されている。これは、私たちがいかにして真の瞬間をデジタルの断片へと還元してきたかを皮肉にも示している。